『わたしの星』を観に行こう!

『わたしの星』

 『わたしの星』って知ってますか?
 8月23日(金)まで、大阪・読売テレビの新社屋10hallで行われている演劇です!

 作・演出はままごとの柴幸男さん、出演はオーディションで選ばれた高校生です。
 2014年の東京での初演以来、2017年に東京で再演、2018年には台湾で再々演、そして、今度は大阪での上演となります。もちろん、毎回そのときその土地の高校生たちの作品として上演されています。

 初演も、再演も、行きたかったけれど、行けなかった。
 そんな私が『わたしの星』を観てきて感じたことを記します。

オーディションで選ばれた高校生

 「オーディションって、演技の上手い子を選ぶんでしょ?」

 私もそんなふうに思ってた。
 でも、どうやら違うみたい。

 舞台を観てると、個々の演技力や演劇経験が結構違うのを感じる。単に上手いからっていう理由だけでは選ばれてない。
 本気で演劇をやってる人もいえば、初めてっぽい人もいる。

  実際、キャストのひとり、アスカさんは初めてだそう。
 この発言は観てから発見しました。感想を呟くと、出演者から「いいね!」がつくんですもん(笑)

 何に例えたら一番良いだろう?
 そう考えていて気づいたのは、新部員が入りたての演劇部。柴さんはさしずめ顧問の先生と言ったところ?

あれ?この写真は……

 この写真、見覚えないですか?

 濱田英明さんが撮られたこの公式写真の場所、私たちの洲本実業高校と淡路島です(笑)
 公式サイトがオープンしたとき、知ってる場所がいっぱい出てたのでビックリしてしまいました!

 ちなみにこの写真を撮った日が、初顔合わせだったそうですよ!

近畿大会みたいなお祭り感

 オーディションで選ばれたのは、キャストばかりではありません。
 スタッフにも高校生が選ばれていて、これまでの稽古の補佐をしていたり、本番の会場運営にも当たっています。

 これは、そのスタッフが発行してる『わたしの星新聞』。
 これを見て思い出したのは近畿大会。近畿大会でもよく手作りの速報新聞が発行されます。さながらお祭りのよう。

 私が観た8月16日には、パンフに第3号が挟まれていたのだけど、もしかしたらまだまだ増えていくのかな?

 ロビーにも、城崎で行われた合宿の様子を中心に、高校生スタッフによる展示もあります。
 もちろん、ここにも洲本実業高校で撮られたポラロイド写真が!

 『わたしの星』から高校演劇への挑戦状?

  この演劇は、もしかしたら柴さんとキャスト・スタッフからの挑戦状かもしれない。
 「私たちはこんな作品をつくったけど、あなたたちはどう?」っていう。

 全12公演を通じて、この演劇は急速に進化していく!
 それを一番に感じた。
 それは彼女・彼らの可能性。
 全然バラバラのところから来て(ほとんど関西だけど、福井や埼玉、東京から参加している人もいる。思いがあれば距離は関係ないんだ!)、バラバラな人たちが短い期間でひとつの作品をつくりあげる。

 台本は既成台本だけど、公開されている初演版とは違う。
 大筋では同じなのだけど、細かいところは違う。細かいところは違うけれど、大筋では同じ。
 キャストの個性を引き出すように書き直されて、追記されて、削除されて、それでもやっぱり『わたしの星』。それは柴さんが、「台本も大事だけど、参加するキャストを大切にしなきゃいけないんだよ」と語りかけているかのよう。
 既成台本だって、自分たちに合わせて書き直して良いんだよっていうメッセージ。

 柴さんは、実は大したことをしていないのかも知れない。
 バラバラの高校生たちが気持ちよく演技できるように補助しているだけなのかも。
 バラバラと言っても、公演に対する想いは同じ。その想いだけが、一直線に走らせている。

 「私たちにもできるんだから、あなたたちにもできるよね?」

 だから、絶対に観に行くべきだと感じるのです。
 自分たちの可能性を知るために。
 淡路島からはちょっと遠いけど。そんな距離なんて関係ないと。

 でも、やっぱり、変な感じはする

 

 こうやって私たちの学校で撮られた写真をつかった公式グッズが売られているのは、やっぱり不思議。
 この商品を考えたのも、高校生スタッフなのだって!

 私ももう一度、観に行きたい気分でうずうずしてます。
 もう一度と言わず、何度だって!

 「楽しむ」っていう初心を教えられた感じです!!

わたしの星