『あたらしい朝はどこから?』
本来は、ひとり芝居ではなく3人芝居になる予定でした。
1年生の新入部員Fさん、2年生の放送部員・家田くん、3年生の本部員・西出君が今年の演劇部戦力。
けれども、Fさんは夏の自主公演に参加できず、秋の大会には出る予定でしたが、いろいろな事情があって演劇部を辞めてしまいました。一度も舞台を踏むことなく辞めてしまったので、それは残念です。また、同時に私の力不足も実感した事件でした。
戯曲も当初は『朝はどこから』というお芝居が書かれていましたが、Fさんの退部で事情が変わってきます。
それに輪をかけて、西出君の出席率低下。
これにより、一挙にひとり芝居へとなってしまったのです。しかも、助っ人の放送部員しか舞台に立たないという実業演劇部史上始まって以来の暴挙です。
内容は、『朝はどこから』というお芝居を上演しようと奮闘する、放送部員のお話になりました。そう、この現実がそのまま舞台となったのです。
凄かったのは、独りになっても家田君の熱意が衰えなかったこと。竹本先生と二人三脚で部活は進みます。
けれども、その熱意と練習量に比例しないのが家田君の演技力。
彼固有の堅さを残したまま、当日を迎えます。
結果はまさかの最優秀賞。
審査員の言葉は、「(家田君の演技は)上手いのか下手なのか私らではわからない。これは、県で審査してもらいましょう」でした。
家田君の熱意と練習量は間違いなしに淡路一だったでしょうから、それが実った結果となったのです。
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あたらしい朝はどこから?
CAST
- 内田耕作(山本直哉)
- 家田耕一
- 2年助
STAFF
- 作・演出
- 竹本 仰
- 顧問
- 音響
- 岸本佳菜
- 3年助
- 照明
- 西出大樹
- 3年
- 舞台監督
- 南原 綾
- 3年助
- 助:助っ人
STORY
2008年9月のある高校の演劇部部室。
演劇部のお手伝いをしている放送部の2年生、内田耕作。彼がひとりで待っている。演劇のコンクールは近い。
3年生の先輩と1年生と、3人で1972年の九州のある高校を舞台にした『朝はどこから』という顧問創作の台本を演じるらしい。
しかし、今日も部室には彼ひとり──。
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