『アジアの純情』自主公演

2011年7月28日(木)@市民交流センター ビバホール

 今回の自主公演は、当初、三浦君による書き下ろし台本で行われる予定でした。台本は完成していたものの、部員同士の些細なすれ違いから実現に至らず、それは残念です。

 そこで浮上してきた作品には昨年の『マジンガー』の再演などもあったのですが、今回は神戸龍谷高校の高橋利光先生の書かれた『アジアの純情』を上演することとなりました。
 但し、テンションの高い作品はちょっと……、と、この作品も1年生からは不評であったことを明記しておきます。

破れ坂スタジオへやって来た声優のあひる

 しかし、今回の公演、見事なまでに人が揃わない。

 キャストは1年生3人と2年生1人。そのキャストがなかなか揃わないのです。
 このあたりには3年生の段取りの悪さもありますが、どうやらここにも些細なすれ違いがいくらかあった模様。公演後の打ち上げで、「(練習が)週一回という約束だった」という話や、「スタッフ志望と伝えた」という話が1年生から出てきたり。

 お芝居以前の根本的な問題がちょっとあるのかも……?と思ったり思わなかったり。

 公演が迫っても危機感すらなかったのは、それぞれの事情が違っていたのかもしれません。演劇は総合芸術、すなわちチームプレーですから、合致しないと邁進もできないのでしょう。

何故か運送屋のオジさんと共にアフレコに挑む!

 だから、なのか。本当に練習する時間がなかったのか?と言えば、疑問が残ります。
 前日の仕込み兼ホール練習では、朝の7時から19時半まではフルメンバー。21時の解散時でも欠けていたのは二人だけでした。

 合致していないだけで、個々の気持ちはあったのか。

 練習量にしてみれば、今までの舞台でいちばん少ないと言えるでしょう。夜まで残って練習や作業をしていたことは一日だってありません。ホール入りの前日でさえ15時頃には終了という感じ。
 もちろん、こちらに残るのは不安感のみ。果たして、最後まで舞台が通るのか。

 ところがそんな心配を嘲笑うかのように、大きな問題もなく通ってしまう舞台──。
 いくつかミスがあったものの、止まってしまうといったことはなく。

余韻が欲しかったラストシーン

 ただ、演劇としては本当にまだまだなのです。
 リハーサルで台詞が飛んで、それでも、そのまま止まらなかった(誰も戸惑わなかった)ことで、逆にこの演劇の軽さが露呈してしまった感があります。
 キャストもスタッフも誰もこの台本を把握し切れていないということ。書かれている文字が全てではないということ。

 突如、日にちを変更しての自主公演でしたが、想定していたより多くの観客が訪れました。
 その中には、今年の卒業生や昨年の卒業生、そして竹本先生もおられ、そういったつながりは大切にしていきたいものです。(「DMが届いてない」というOB/OGからの叱責があったのも事実ですが)

 制作していたパンフは約30部。
 “少なすぎるだろっ!”って感じですが持たれている方は貴重です。全て売り切れて、行き渡らなかった方もおられますし、部室にも予備はありません。
 何より、部員すら持っていないんじゃないだろうか……???

アジアの純情

  • CAST
    • 本多ちひろ
    • 名田みず穂
    • 1年
    • 黒田麻衣
    • 玉置彩華
    • 1年
    • 京野あひる
    • 藤代明香
    • 2年
    • 沖田宗介
    • 松下徹哉
    • 1年
  • STAFF
    • 高橋利光
    • 演出
    • 大浜直希
    • 3年
    • 舞台監督
    • 榎本 誠
    • 3年
    • 照明
    • 大浜直希
    • 3年
    • 音響
    • 加藤博也
    • 3年
  • :助っ人
STORY

 明日取り壊しが決まった破れ坂スタジオ。
 そのスタジオでは最後のアフレコ収録が行われようとしていた。小さな会社が小さな外国映画の吹き替えを行う。
 その映画に隠されていた真実とは──?

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