『二〇一二、はじまり……』自主公演

2012年7月22日(日)@市民交流センター ビバホール

 タイトルは「にぃぜろいちにぃ、はじまり……」と読みます。

 “自主公演でないと出来ないことを”と考えたときに、ふと思ったのが演劇部の話、でした。前回、コンクールのときは敢えて避けた演劇部の話。そう思ったときに、『はじまり、はじまり……』をモティーフにすることは決まりました。
 竹本先生時代の部員もこの3月で卒業し、ある意味区切り、「はじまり」だと思ったのです。そして、“今”の演劇部が『はじまり、はじまり……』に出会ったとき、どのような化学反応を起こすのか、それが挑戦でもありました。 

「車輪」をふたたび出すことが、一つの目的でした(笑)

 とは言え、書き出しが難しい。

 まず考えたのは、「車輪」を使うこと。『ぐっど・らっく!』の為に購入したこの車輪は、それ以外のお芝居では使われたことがありません。
 演劇というのは、他から見れば無駄なことの結晶で、その舞台のために作ったり買ったりと、買ったものは車輪だけではなく、今回未登場ですが、国民服や8ミリカメラ(本当は16ミリが欲しかった)など様々です。でも、その舞台にはどうしてもそれが必要!だから、大枚叩いても買うわけですし、二度と使わなくても作るわけです。
 演劇部の部室には、そんな何に使われたかわからないような「過去」があります。

あめんぼ体操!

 過去と対峙すると言うことは、すなわち、その想いを受け取ると言うこと。
 しかし、これが見事なまでに伝わらない。
 過去の先輩たちの演劇に対して抱いた熱い思い。そして、『はじまり、はじまり……』という唯一無二の作品の大切さ。だから、そこから想いを受けて物語が構成されるのです。
 けれど……。

 公演3週間前、初通しでの気持ちのない演技。

 竹本先生に部員から手紙を書かせてみたり(各部員には丁寧な返信が来たようです)、ビデオを見たり、過去の台本を読んだり、その時の様子を語ったり……。
 色々してみたけれど、それが改善されることはついになく。
 熱く語っても伝わらない、暖簾に腕押し状態ですが、言い換えれば、私の力不足なのかも知れません。

 いろいろな要因が相まって、当初描いていたような“苦しい演劇”とはなりませんでした。
 すなわち、部員たちが本気でもがき苦しんで、舞台と対峙することはなかったわけです。

 苦しい中の楽しさ。そんなのを見いだせれば、と思っていました。
 誰もが、つまり、演じている当の部員までもが、「ダメだ」と感じつつ、何も改善しない現状。ある意味苦しいのですが、何かを生み出すときの苦しみ、最善を尽くす苦しみとは違います。
 あの時間は、何だったのだろう???

前時代の演劇部資料を探す。その中に……。

 課題は回収できました。
 痛感するのは、部員たちの日本語力の無さと、気づく力のなさ。
 そこを改善していかないと、良いお芝居が出来ない!

 しかし、あそこまで想いが伝わらないと、さすがに凹みます。

 自分と近しい役だったから、演じにくかったのか?でも、その壁を打破しなければならなかったはずですし、出来ないことではなかったはず。

 しかし、演劇部のつながりの弱さも問題だなぁ。
 今回、多くのOB・OGにもDMを出したのですが、9割9分来られていませんでした。どうにか、この先輩方を引っ張り出す方法も考えないと。

二〇一二にぃぜろいちにぃ、はじまり……

  • CAST
    • 藤浪 明里
    • 藤代明香
    • 3年
    • 山田 瑞希
    • 名田みず穂
    • 2年
    • 清水 義雄
    • 松下徹哉
    • 2年
    • 花野 達郎
    • 鶴谷昭広
    • 1年
    • 松田 亮
    • ○○○○
  • STAFF
    • 鈴木 遊
    • OB
    • 演出
    • 演劇部
    • 舞台監督
    • 藤代明香
    • 照明
    • 鈴木 遊
    • 音響
    • 宮崎 忍
    • 2年
  • :助っ人
STORY

 たった3人の演劇部。
 2012年の、青春ドラマの、はじまり……?

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